気持ちへの向き合い方
私は自分の記憶の中で音楽と共存してきた。
楽しい、悲しい、美味しい、苦しい。
そこに音楽があった。
音楽を聞いているときは、常に心が存在していて。
寄り添っていて。
だから自分が聞いている音楽を誰かと共有するのは
自分の何もかもをさらけ出すようで。
そこにいる誰かと一緒に聞く勇気や度胸は、自分にはない。
曲選びってアーティストの外見だったり、キャラだったり
音楽とは違う理由で聞くことも多い。
それは悪いわけではないし、立派な選択肢だと思う。
そういう私もそうやって曲を聞くことは多い。
でも最終的には、耳にして選ぶ。
どれだけ好きなアーティストであっても
自分には合わない曲だって出てくる。
そして自分にしっくりくる曲は
なぜだか自分自身に近くて
まるで自分の気持ちを代弁してくれているかのようで。
あれが好き、これが泣けるって
匿名ならバンバン言える。
でも自分を出して言うとなると
モゴモゴとしてしまう。
特に自分の中で大切な曲ほど
内に潜ませる。
だって表には見せていない自分を
知られてしまうような気がするから。
歌詞がある歌も歌詞のないインストも
作った人の気持ちそのものが現れていると思う。
自分の気持ちを曲にさらけ出している。
(物語性のあるものは別にしてだけど)。
気持ちって流れがあるから、曲調やテンポも大事。
そこから優しさや、悲しさ、暖かさ
色々感じさせてくれる。
だから歌詞がなくても十分に伝わってくる。
歌詞は言葉にしてくれているから共感できる。
でも音は感覚的に刺さったり、包み込んでくれたり
気持ちの波長を合わせてくれたり、作ってくれたりする。
それが作った人のその時の気持ちなのかと。
何の為に曲を作って、誰の為に歌って発信しているのか
それも人それぞれ。
音楽に向き合うという自分への向き合い方。
気持ちを整理して自分を知りなおす方法もあるかもしれない。
自分の作品だとそれは人一倍色濃くて。
気持ちを知る事も難しくはない。
そして音楽は楽しい。
はじまりのうた
作品概要
https://eiga.com/movie/79775/