アニメを原作としたドラマといえば腑に落ちる〜Netflixカウボーイビバップ

アニメや漫画の実写化は相当ハードルが高い。
アニメ通りの容姿や雰囲気を持っている人なんて存在しないからだ。
ましてやアニメ通りに顔や体を変えるわけにもいかない。
そして世界観の再現も技術と時間が必要だ。
CGの技術もそうだが、緻密に再現しようと思えば1年では到底終えられない。
技術が昔に比べて進歩したとはいえ、まだまだな部分も多い。
こういった事から、実写化というのはあらゆる制限がつきものなのがわかる。
でもその中でどのくらい再現されているかをみんな期待する。
カウボーイビバップは日本のみならず海外でも人気な作品だ。
もしかしたら日本以上に人気かもしれない。
だからこそ世界中から注目度も高かった作品だ。

「アニメの実写化=完璧な再現ドラマ」ではない

「アニメの実写化」とするから再現性が気になり
細かいところまで比較してしまう。
しかし「アニメを原作としたドラマ」とすれば
ハードルが下がる人は多いのではないだろうか。
私も初めどこまで再現されているのだろうかとワクワクしていた。
そうするとあそこが違う、このキャラはこの人じゃない
などとあら捜しが始まってしまった。
多少違うところはあると思ってはいるものの
心の奥底にある期待が、完璧に再現されているものを望んでいた。
それは原作愛の現れなのではあるが
しかしこのドラマをストレートに観る妨げになってしまっていた。
おおもとがアニメで、そこからドラマを作ったと考えれば
ストーリーの違いやキャラクターの再現性も
「アニメとはこう違うのか」と面白みも増すだろう。

原作の映像化が愛されている作品の代表格

アニメではないが、原作の実写化という点では小説は受け入れられやすい。
例に出すとするならば「シャーロック・ホームズ」がわかりやすいだろう。
アーサー・コナン・ドイル原作の物語はいくつも映画やドラマ化されており
古い作品でありながら現代でもブームを起こしている。
しかし同じ原作でありながら作品の系統はさまざまだ。
本格的な推理物語もあればアクション映画と化しているものもある。
漫画でいうとアメコミの「バットマン」も何回も実写化されている。
同じストーリーである「バットマン(1989)」と「ダークナイト」で比べても
ジョーカーの描かれ方や世界観も違っている。
だがすべて原作は一緒なのである。
原作を読んだ作り手の解釈の違いというのもあると思うが
ほとんどが原作を使ってユーモアを働かせ遊んでいるのではないだろうか。
それは愛され親しまれている証拠でもあるのだ。
そして描かれた作品達は比較をされながらも、愛され、受け入れられている。

小説の場合、挿絵などで登場人物が描かれていることはあるが動いている姿はない。
そういった点で映像化したときの比較というのも少ないのかもしれない。
だが同じように今回のカウボーイビバップも考えると
原作のアニメを知っている人もドラマを受け入れやすくなるのではないか。
原作のキャラクター・ストーリーを活かしつつ
世界観を壊さずにユーモアを加えドラマ化された。
原作好きの楽しみ方とすれば
「あれが違う」「これが違う」と観るのではなく
「そうきましたか・・・」と観てはどうだろう。
そうすることでファンとして
素直にドラマ「カウボーイビバップ」を楽しめるはずだ。

ドラマ「カウボーイ・ビバップ」の今後

この作品は今存続の危機に面している。
続編の製作が進められていたが、公開早々に打ち切りという話になっている。
評判が良くないというのが理由らしい。
しかし続編を望むファンが署名運動を起こし
たくさんの署名が集まっているという。
これがどうなるかはこのコラムを書いている現在では分からないが
ラストに少しだけ出てきたキャラクターを楽しみにしていた私は
続編を心待ちにしている。

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